メトロリンク、ユニオンパシフィックなどの走る路線にはATSなど保安装置はなかった
今回の事故を起こした単線区間をふくめて、米国の幹線鉄道の殆どには、信号機はあれども、これを無視したときに列車に自動的にレーキをかけるATSのような保安装置は装備されていないと知った。
そのためか、はじめから新聞などで運転士のミスが話題にされていたのであろう。
米国の国家交通安全委員会(NTSB)は事故の分析結果から30年前からATSのような保安装置の設置を勧告してきている。1990年にはこの種の保安装置を最も必要とする交通安全のための改善項目リストにあげた。
これにもかかわらず、保安装置の設置が進まないのは、鉄道業界のコストがかかりすぎる、装置の信頼性が今ひとつという主張による。 鉄道業界の議会へのロビー活動も悪い意味で功を奏しているようである。 しかし、シカゴ付近、アラスカなどにこの安全装置の普及が始まっているとのこと。 なお、地下鉄には日本と同様に保安装置は一般的と聞いている。
ちなみに、保安装置はPTC(Positive Train Control)と呼ばれることを始めて知った。
オーストラリアでも同様に呼ぶらしく、同国政府安全機関のウエブサイトにわかりやすい説明があったので記録する。”Positive train control systems are capable of automatically controlling train speed and movements to prevent certain accidents, including train collisions. ”
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